2011年7月19日火曜日

帰国後

このたびの研修では、生徒一人一人が得るものがたくさんありました。
この貴重な経験を通して得た感情や、知識、未来への意思をどうか忘れずに生活してください。また、忘れてしまったときは、このブログを読み返してみてください。
きっと自分を励まし、前向きな気持ちにさせてくれるでしょう。

Naito→Eito
Eitoが身につけた力は、「経験を比べる力」です。研修の毎日での振り返りなど、その日一日で得た経験だけではなく、前日までに学習をした内容と比べたりしながら意見を述べることができました。5名の生徒の中でも、全体のまとめ役として周りをサポートしてくれました。英語を用いた職業に就くという目標を実現できるよう、今回の経験を生かしてください。周りを和ませる力は大きな武器になります。いつも心にJollibee Smileを。

Naito→Masanari
Masaが身につけた力は、「最初に行動する力」です。研修の半ばから、何か発表をするときに一番最初に手を挙げるのがMasaでした。本来持っていた積極性を前向きに発揮した結果だと思います。人をプラスに引っ張っていく力というのは、Masaが現在目指している職業では必須の力です。今回多くの子どもたちと交流した経験が、大人の自分を作っていくでしょう。

Naito→Ken.Y
Kenが身につけた力は、「他人の痛みを自分の痛みとする力」です。これは、カビテのSharingで発揮されました。パヤタスやブルメントリットの子どもたちの境遇を彼らの言葉で聞いたとき、流したKenの涙は印象的でした。また、その後の「なぜ大人が子どもを捨てるのか」という怒りの感情は、正しくもあり、Kenの成長を見れる瞬間でした。自分が照らし合わせる「正しいと思うこと」を素直に言葉に出せる力は貴重なものです。

Naito→Motoyasu
Motoが身につけた力は、「苦境でも楽しみを見出す力」です。おそらく、今回の研修で一番苦労をしたのはMotoだったでしょう。でも、それを経験し、研修後半の周りへのとけ込みや、特に最後の振り返りでの内容には驚きました。明確に自分の意志を前面に出せるようになりました。おそらく、今回の経験はMotoに自信を与えるものになったのではないかと思います。堂々とコミュニケーションをしましょう。もう大丈夫だとわかったのだから。

Naito→Ken.K
KenKenが身につけた力は「物事に疑問を持つ力」です。路上で暮らす子どもたちとの交流で、"Street Children"という名前に疑問を持ち、"Street Team"や、更に良い名前を考えている姿が浮かびます。また、現地の子どもと素直に喜び、別れを悲しんでいた様子も印象的です。KenKenが持つ優しさが周りの子どもたちを惹き付けていたのでしょう。優しい大人になって、再度フィリピンや、他の地域で活躍してください。

ICANスタッフ曰く、君たちは「純粋」な5人。
それぞれの考えたこと、見たこと、感じたことを大切にしましょう。

研修はまだ終わりではありません。次の後輩に伝えることや、学校行事など、日本にいてもフィリピンや、現地で出会った人のためにできることは多くあります。「前向きに!」とよく車の中で研修へのモチベーションを高めていましたが、それを続けていきましょう。私たちにできることの一つ目でもあります。

2011年7月17日日曜日

7月17日[帰国日]

飛行機の都合で帰国時間が半日ほどずれてしまいました。
今日は時間ができた分、じっくりと研修のまとめを行いました。
以下は、まとめを真剣に考える様子、修了証をいただいたときのICAN井川さんとの撮影、同じく研修初日より支えてくださったICAN櫻井さんとの撮影です。



Eito NAKAYA:パヤタスの印象が強く、想像以上であった。交流した子どもたちは過酷な環境にありながらも一生懸命生きており、力強さを感じた。貧困について、フィリピンに来る前には、同じような人としてとらえていたかどうか解らず、ドラマの世界のような意識だった気がするが、それが現実にあるということと、しかし彼らも自分たちと同じような夢や悩みを抱えていると知ることができた。おそらく、研修前の自分と同じように考えている人も多くいると思うので、その人たちに今度は自分が教える側に立ちたい。企業訪問では、募金などの寄付以外に、社会問題への解決策を進めている人たちに出会うことができた。帰国後は、まず周りに今回のことを伝え、語学力を磨きながら、現在の自分の生活に感謝をして生きていきたい。





Motoyasu FUKAI:様々な学校の生徒と交流できて楽しかった。うまく会話が伝わらなかったが、身振り手振りでコミュニケーションを図ることができた。フィリピノ語が印象的だった。最初は、ホームステイがいやだからこのコースを選んだけれど、パヤタスや路上の子どもたちとの交流を通して、心に響くものがあった。日本では、「かわいそう」「汚い」というような、同情を求める紹介のしかたがされがちだが、同情ではなく同じであるという入り方が新鮮だった。帰国後は、家族や友達に今回の経験を伝えていきたい。



Masanari NAKANO:子どもたちがすごく元気だった。マカティの商業地と、周りの荒れた住宅という街の景観の差に驚いた。JICAのビルから周りを見渡したときにも一目で分かるように、ほんの少し歩くだけで変わってしまう。何を学んだのかは解らないが、自分の人生にとって、ここで見たり聞いたりしたことはきっと心に残っていくと思う。「知ること」が貢献の一つになるということも解った。次は伝えることを実践していきたい。困っている人がいて、それを助けている人がいると知ることができた。この経験を家族や友達に伝えていきたい。



Ken YAGI:とても楽しかった。学校訪問が特に楽しく、みんなでバスケットボールやサッカーをした。バスケットボールでは5点決めることができた。パン作り交流では、ソーセージやチーズをはさんだパンを作り、その後の交流ではダンスを踊ったりもした。パヤタスの家はとても小さく、嫌な臭いがした。カビテでの子どもたちとの話では、とても悲しい話を聞いたが、あきらめてはいけないと思った。マニラはとても楽しく、選んでよかった。帰国後は、1.頑張る2.忘れないこと3.あきらめないこと、を実践していきたい。



Ken KOMOTO:ボランティアをしたくてこのコースを選んだ。3つの学校を訪問し、それぞれ学校、生徒の差に驚いた。子どもたちとの交流が特に印象的で、カビテでの2日間は最高だった。パヤタスチームと路上チームと一緒だったが、僕は"Street Children"という言葉が嫌いで、話し合いの結果"Street Team"となった。本当はもっと良い名前があるのではないかと思った。プールやソリダリティナイトも楽しかった。パン交流で出会ったカルロや、昨日パヤタスで再会した子どもたちが忘れられない。フィリピンの人たちは優しさや思いやりを持ち、自由だった。また会いたい。英語をもっと話せるようになって、日本のことをもっと知りたいと思った。

Sadakazu IKAWA[ICAN]:
研修は準備をどれだけしても、実際にやってみないと成功かどうかわかりません。それは参加者にかかっているからです。参加者が、積極的に取り組めば、日本とフィリピンの両方にとって良い効果をもたらす、学びの大きなものになります。研修当初のパヤタスでは硬かった表情が、一日一日変わっていきました。日本に帰って、フィリピンに何かあったときには思い出してほしいと思います。例えば、日本に来る台風はフィリピンを通って来ます。台風が来るときに、「研修で出会ったあの子大丈夫かなぁ」と思えれば、今回の研修は大成功です。顔が見えることの大切さがそこにあります。この考え方があれば、戦争など起きません。高校生の時期にこのような経験をできることはうらやましいと思いますし、同じ経験を語り合う仲間がいることは財産です。

集合写真を撮りました。ここに写っている、ICAN井川さん、櫻井さん、清水さん、そしてドライバーのトニーさん[運転がとても上手、そしてファニーな携帯電話の着信音で生徒に大人気でした]をはじめとして、今回の研修に携わったICANスタッフ、子どもたち、お店やホテルの方々全ての人々に最大限の感謝を込めたいと思います。




帰国に向けて最後の晩ご飯です。もちろんフィリピン料理です。フライトは夜中なので、今から少し休んで、元気に帰国したいと思います。

7月16日[研修14日目]

いよいよ最後の研修となりました。今日はパヤタスの処分場で暮らす子ども、アグハムの路上で暮らす子どもと一緒に水族館に行きました。彼らにとって、水族館は一生に一度行けるかどうかの貴重な一日です。



グループを作って動きます。今日の子どもたちは、生徒よりもずっと年下。お兄さんとしてみんなを引き連れていきます。








子どもたちも生徒も楽しんでいます。ここにきて、誰かのことを考えて行動したり、周りを把握する力が身についてきているように思います。



昼食後はマニラベイに行きました。ここは海岸線が広がっている観光スポットです。みんなで散歩をしてたくさん写真を撮りました。



ケソン・サークルというところにある公園に行きました。自転車をこいでいます。子どもたちが、自分たちがやる!といって大きい生徒を運んでいます。

パヤタスに子どもたちを送っていったとき、処分場の強烈な臭いとともに、以前カビテで交流をした子どもたちに偶然再会することができました。その場は大盛り上がりで、互いに喜んでいました。その姿を見ると、今回の交流は成功だったのだと思います。明日は帰国日ですが、日本とフィリピンという、離れた距離でもできることは何か、考えてほしいと思います。
ちなみに、飛行機の都合上フライトが半日延びてしまいましたが、生徒はみな喜んでいます。少し延びた滞在時間を使って、最後の振り返りをしたいと思います。

2011年7月16日土曜日

7月15日[研修13日目]

今日もフィリピンで活躍する日本人を訪ねます。まず向かったのはRCBCという建物。ここは"Rizal Commercial Banking Corporation"の略で、ホセ・リサールを名前にした銀行などがあるビルです。マニラで一番のビルと言われています。

 ビルの入り口にはリサールがいました。本当の彼の身長はかなり小さいのですが、ここではとても大きいです。
 RCBCにオフィスを持つのが、JICAのマニラ事務所です。JICAと聞くと青年海外協力隊や緊急援助隊が思い浮かぶかもしれませんが、ここではフィリピンのニーズに対して、借款、無償協力、技術協力などの援助を行っています。
 写真左の小林さんは、主に水産に携わっています。右の森さんはフィリピンのミンダナオ島の担当です。ミンダナオは今現在紛争地区であり、紛争の原因として横たわる貧困に対して援助や協力を行っています。
お二人から話を聞いて、人を説得する能力や、英語の単純な語学力だけではなく、英語で何を話すのかという中身の問題を考えました。
 ちなみにJICAのオフィスは地上40階。とても眺めが良いところです。上から見渡して解ることは、マカティという商業地区のすぐ横に、荒れ地や小さな集落群があること。たった数十メートルで、生活環境が一変します。
入り口で記念撮影。JICAの話に興味を持つ生徒は多くいました。

 次に訪れたのはユニカセというレストランです。オーナーは日本人の女性です。
 写真奥に並んでいるのはスタッフの皆さんです。彼らはパヤタスなど、生活していくのが大変な地域の出身で、皆以前はNGOなどの援助を受ける側にいた立場です。ユニカセはそういう若者によって調理や接客が行われています。利潤追求だけではなく、ビジネスとNGO両方の理念を兼ねた社会企業です。
 ユニカセのVISIONです。ちなみに"C@RISK"とは"Children at Risk"つまり、「危険にさらされた子どもたち」を意味します。ユニカセを通じて、危険にさらされた子どもたちを減らしていくことを目的としています。店名のユニカセは、"Unique"+"Case(フィリピノ語でbecause)"であり、「何故なら僕たちはユニークな存在だから」という意味が込められています。
 オーナーから店のコンセプトの説明を受けています。この後実際にご飯をいただきましたが、どれもおいしいものばかりでした。また、ここではスタッフへの教育を厳しくしているので、接客も他のお店よりも行き届いていました。
夕食後、記念撮影。

この2日間の企業訪問は、マニラの問題に対して「解決策」を学ぶ時間でした。生徒が交流した仲間たちはとてもすばらしく、皆良い子どもばかりでした。しかし、生徒が交流しただけでは、彼らを救うことはできません。今回の5人が社会人になるまでにも、劣悪な環境におかれる子どもは残念ながら多くでてくるでしょう。
その状況を打破するために動いている大人の話を聞き、様々な業種を学びました。どれが自分に合っているのかを考えながら今後の人生の指針としてほしいと思います。

Masanari:最初から「海外で働きたい」という人ばかりではなく、途中で決断をしたという人々がいて感心した。
Ken.K:さまざまな業種の人の、10代のころの話や、海外で働くようになったきっかけを知ることができてよかった。
Eito:海外で働く人は、報酬+αのものを得ている。特にαを大切にしている。自分にとっては、高校生の残りの時間で、将来やりたいことを探すということが難しいと感じている。
Motoyasu:海外の企業を訪問するということは貴重な体験だった。中には、高校のときに描いていた夢と全く異なる人もいた。
Ken.Y:ユニカセでは、子どもたちが接客や調理などを頑張って学んでいて感心した。

明日は最後の研修です。子どもたちと全力で触れ合いましょう!!

2011年7月15日金曜日

7月14日[研修12日目]

今日から2日間はマニラで活躍している様々な日本人を訪ねます。ここでまず問題提起ですが、なぜこのプログラムの終盤にこのような訪問が入っているのでしょう。

 最初に訪問したのは民間企業です。ここは製鉄を母体とするエンジニア会社で、下水設備やトンネル掘削、ガスプラントなどの大規模工場を作る会社です。もとは日本とシンガポールの中継基地として、サポートをするためにマニラに設立されましたが、今では日本での製品の設計の多くをここで担っているそうです。
 左端が社長さんです。社員が150名ほどいますが、なんと日本人は彼一人。しかも4月からこちらに赴任したばかりだそうです。後ほど話を聞きましたが、コミュニケーションがやはり一番の壁だそうです。

最後の写真は新人社員のプレゼンの様子です。半年間の試用契約期間の後、何を学んだのかを上司にプレゼンしています。これで正式採用が決まるそうです。そんな大切な場に居合わせてしまいました。
社長さんがなぜこの業種に就いたのかなど、色々とお話をいただきました。その中で出てくるのはやはり積極性でした。




フィリピンで仕事をしている日本人の家庭にもお邪魔しました。
奥さんは国際保健、旦那さんはジャイカというところで道路関係の仕事をしています。
それぞれから「なぜこの仕事を選んだのか」ということを中心に話をうかがいました。

今日一日で学んだことは、仕事に就く理由は様々であるということです。子どもの頃の体験から職業を選んだり、あまり海外は好きではないと思っていたが、仕事の都合できてみたら意外と良かった、など、人それぞれの理由があります。実は他にも日本大使館を訪問して話をうかがいましたが、写真を撮ることができませんでした。
ただ、どこにも共通しているのは、「語学力」が必要であるということ。自分の意見を相手に通すときに、ジェスチャーで必死にやっている時間はないという話も出ました。必要なものを身につけて、自分の職業につなげてほしいですね。