2011年7月16日土曜日

7月15日[研修13日目]

今日もフィリピンで活躍する日本人を訪ねます。まず向かったのはRCBCという建物。ここは"Rizal Commercial Banking Corporation"の略で、ホセ・リサールを名前にした銀行などがあるビルです。マニラで一番のビルと言われています。

 ビルの入り口にはリサールがいました。本当の彼の身長はかなり小さいのですが、ここではとても大きいです。
 RCBCにオフィスを持つのが、JICAのマニラ事務所です。JICAと聞くと青年海外協力隊や緊急援助隊が思い浮かぶかもしれませんが、ここではフィリピンのニーズに対して、借款、無償協力、技術協力などの援助を行っています。
 写真左の小林さんは、主に水産に携わっています。右の森さんはフィリピンのミンダナオ島の担当です。ミンダナオは今現在紛争地区であり、紛争の原因として横たわる貧困に対して援助や協力を行っています。
お二人から話を聞いて、人を説得する能力や、英語の単純な語学力だけではなく、英語で何を話すのかという中身の問題を考えました。
 ちなみにJICAのオフィスは地上40階。とても眺めが良いところです。上から見渡して解ることは、マカティという商業地区のすぐ横に、荒れ地や小さな集落群があること。たった数十メートルで、生活環境が一変します。
入り口で記念撮影。JICAの話に興味を持つ生徒は多くいました。

 次に訪れたのはユニカセというレストランです。オーナーは日本人の女性です。
 写真奥に並んでいるのはスタッフの皆さんです。彼らはパヤタスなど、生活していくのが大変な地域の出身で、皆以前はNGOなどの援助を受ける側にいた立場です。ユニカセはそういう若者によって調理や接客が行われています。利潤追求だけではなく、ビジネスとNGO両方の理念を兼ねた社会企業です。
 ユニカセのVISIONです。ちなみに"C@RISK"とは"Children at Risk"つまり、「危険にさらされた子どもたち」を意味します。ユニカセを通じて、危険にさらされた子どもたちを減らしていくことを目的としています。店名のユニカセは、"Unique"+"Case(フィリピノ語でbecause)"であり、「何故なら僕たちはユニークな存在だから」という意味が込められています。
 オーナーから店のコンセプトの説明を受けています。この後実際にご飯をいただきましたが、どれもおいしいものばかりでした。また、ここではスタッフへの教育を厳しくしているので、接客も他のお店よりも行き届いていました。
夕食後、記念撮影。

この2日間の企業訪問は、マニラの問題に対して「解決策」を学ぶ時間でした。生徒が交流した仲間たちはとてもすばらしく、皆良い子どもばかりでした。しかし、生徒が交流しただけでは、彼らを救うことはできません。今回の5人が社会人になるまでにも、劣悪な環境におかれる子どもは残念ながら多くでてくるでしょう。
その状況を打破するために動いている大人の話を聞き、様々な業種を学びました。どれが自分に合っているのかを考えながら今後の人生の指針としてほしいと思います。

Masanari:最初から「海外で働きたい」という人ばかりではなく、途中で決断をしたという人々がいて感心した。
Ken.K:さまざまな業種の人の、10代のころの話や、海外で働くようになったきっかけを知ることができてよかった。
Eito:海外で働く人は、報酬+αのものを得ている。特にαを大切にしている。自分にとっては、高校生の残りの時間で、将来やりたいことを探すということが難しいと感じている。
Motoyasu:海外の企業を訪問するということは貴重な体験だった。中には、高校のときに描いていた夢と全く異なる人もいた。
Ken.Y:ユニカセでは、子どもたちが接客や調理などを頑張って学んでいて感心した。

明日は最後の研修です。子どもたちと全力で触れ合いましょう!!

2011年7月15日金曜日

7月14日[研修12日目]

今日から2日間はマニラで活躍している様々な日本人を訪ねます。ここでまず問題提起ですが、なぜこのプログラムの終盤にこのような訪問が入っているのでしょう。

 最初に訪問したのは民間企業です。ここは製鉄を母体とするエンジニア会社で、下水設備やトンネル掘削、ガスプラントなどの大規模工場を作る会社です。もとは日本とシンガポールの中継基地として、サポートをするためにマニラに設立されましたが、今では日本での製品の設計の多くをここで担っているそうです。
 左端が社長さんです。社員が150名ほどいますが、なんと日本人は彼一人。しかも4月からこちらに赴任したばかりだそうです。後ほど話を聞きましたが、コミュニケーションがやはり一番の壁だそうです。

最後の写真は新人社員のプレゼンの様子です。半年間の試用契約期間の後、何を学んだのかを上司にプレゼンしています。これで正式採用が決まるそうです。そんな大切な場に居合わせてしまいました。
社長さんがなぜこの業種に就いたのかなど、色々とお話をいただきました。その中で出てくるのはやはり積極性でした。




フィリピンで仕事をしている日本人の家庭にもお邪魔しました。
奥さんは国際保健、旦那さんはジャイカというところで道路関係の仕事をしています。
それぞれから「なぜこの仕事を選んだのか」ということを中心に話をうかがいました。

今日一日で学んだことは、仕事に就く理由は様々であるということです。子どもの頃の体験から職業を選んだり、あまり海外は好きではないと思っていたが、仕事の都合できてみたら意外と良かった、など、人それぞれの理由があります。実は他にも日本大使館を訪問して話をうかがいましたが、写真を撮ることができませんでした。
ただ、どこにも共通しているのは、「語学力」が必要であるということ。自分の意見を相手に通すときに、ジェスチャーで必死にやっている時間はないという話も出ました。必要なものを身につけて、自分の職業につなげてほしいですね。

2011年7月14日木曜日

7月13日[研修11日目]

今日はブラカン州バリワグにある学校2日目です。各家庭から車やトライシクル[オート三輪のようなもの]で登校しました。各々ステイを楽しんだようです。最初は町見学から。

 フィリピンには「バランガイ」と呼ばれる区分があります。これは日本の区制よりも小規模の単位で、そこに国からの予算がおりて住民自治を行う制度です。このChild Careはバランガイで運営されています。面白いのは、バランガイの役員には必ず若者を登用するところがあり、若者のニーズを聞き入れるようになっています。



 市役所や郵便局を回りました。役所の中には裁判所もありました。ここでは、出生届や選挙など住民の生活の事務的な役割を一手に担っています。


 教会です。ここも広い。地方ではより、教会がコミュニティの中心を果たしています。教会を中心に周りに市場などができていくそうです。大きいところですが、日曜日は座りきれないくらいの人が訪れるそうです。







市場です。マニラと違い、ここは割と安全なので細かいところまで見ることができました。活気であふれています。近くにSM[大型モール]ができているのですが、魚などはこちらのほうが新鮮だそうです。


学校に戻ってからは特別クラス。英語の勉強です。今日は、ロールプレイをしました。Moto&Masaは、道に迷った子どもとそれを助ける人、Ken&KenKen&Eitoは先生と生徒と転入生のロールプレイです。



午後からは幼稚部や小学部にも訪問しました。前半の2枚はフィリピノ語のクラスです。飛び入りで参加させてもらいました。子どもたちは皆かわいく、積極的に発言しています。
もう1枚は小学校2年生のクラス。科目は英語です。何をしているかというと、英語の主格代名詞[I-You-He-Sheなど]と目的格代名詞[me-you-him-her]の違いについて。日本勢ピンチです。実際に、近年のアジアの英語教育は目覚ましく、フィリピンだけでなくアジア諸国で小学校から英語の授業をきっちりと行っています。もちろん先生は英語で話します。




2日間の交流も終わり、最後に日本から『上を向いて歩こう』の歌を披露しました。別れの際には、泣いてしまう生徒もいるなど、とても良い交流でした。帰り際に、なぜかサイン攻めにあっています。全員が囲まれて、サインを求められていました。人々は優しく、穏やかな学校でした。

Motoyasu:一週間前にも学校を訪問したが、それぞれの良さがあると思う。ホームステイでは、あまりしゃべることができず、相手に気を遣わせてしまったように思う。でも楽しかった。
Ken.Y:一緒にサッカーをしたり、楽しかった。フィリピンの人は優しい。
Masanari:最初は緊張したが、みんなのもてなしで打ち解けることができた。国民性を感じることができた。
Ken.K:ステイ先には一眼レフのカメラがあり、パヤタスやストリートチームとは違うと感じた。スポーツや語学などが堪能であれば、もっとコミュニケーションがうまくいくはずだ。友達のケネットが別れ際に泣いてしまい、もらい泣きしそうになった。
Eito:ステイ先は一人っ子の家庭で、パヤタスなどとは違うと思った。ご飯を手で食べることや、バロット[卵を途中までふ化させたもの]を食べる経験ができた。バランガイの仕組みの中で、若者を登用するということが良いことだと感じた。

研修を成り立たせているもの:Sadaさん(ICANスタッフ)の話
帰りの車の中で、私に向かって「ありがとう」と言ってくれて嬉しかったです。それはこのプログラムを良いと思ってくれているからだと思いますが、全てを私が作った訳ではありません。他のICANスタッフや、日本で言えば、国際の先生方や皆さんの家庭など、さまざまな人の力でできています。今日訪れた学校の先生たちは、ホームステイにあたり何度もステイ先の家庭に足を運んで一つ一つ確認をしてくれていました。多くの人の力がこの研修を作っているということを忘れずに、「ありがとう」という好意を他の人にも伝えていきましょう。

今回の学校訪問&ホームステイは、純粋に交流を楽しむということでした。今までの研修を通して、生徒からは「語学力」「積極性」といった自分に足りないものが見えてきています。それを帰国後にどう補い、伸ばしていくのかを考えてほしいと思います。生徒の中には、こちらで仲間が増えて、フィリピンを離れることにすでに悲しみを感じている者も出てきていますが、忘れてはいけないのは、今や世界は小さいということ。物理的にも、心の面でも、これからいくらでも乗り越えることができます。
明日からは色が変わり、企業や大使館訪問です。なぜこれが研修終盤に設定されているのか、高校2年生という立場、進路を考えてしっかり学習しましょう。

2011年7月13日水曜日

7月12日[研修10日目]

 今日はブラカン州の私立学校を訪問しました。そして夜は生徒の家にグループで分かれてホームステイです。パヤタス、ラサール、ブルメントリットと、子どもたちとたくさん交流してきましたが、この研修で最後の交流となります。悔いなく!


海外からの訪問客は学校史上初ということで、ウェルカム委員会が立ち上がるほどの盛り上がり。先生方や生徒に歓迎していただきました。



授業参加もしました。この学校は94年にできた新しい学校で、クラスも各学年2クラスほどの小規模校です。その分先生たちも生徒のことを細かく把握しており、のんびりした雰囲気が流れています。昼食ですが、この1時間前くらいに、ミリエンダというおやつの時間がありました。フィリピンは、もてなしの心が厚いため、量がたくさんでてきます。


午後からは生徒のための特別クラス。英語&フィリピノ語クラスと、フィリピンの歴史を学ぶ時間です。歴史の時間では、先日訪れたポートサンチアゴのホセ・リサールについても出てきました。やはり私たちは自国の歴史について学ぶことが多くあります。





その後は夜にステイさせていただく生徒たちと一緒に交流です。ブルメントリットでも一緒になったICANのノトさんのもと、自分たちの紹介や交流を深めました。最初はホームステイにとまどっていた生徒たちも、あらかじめ交流をしてからだとかなり打ち解けていました。ちなみに写真のMasanariですが、自己紹介のときに1番最初に手を挙げています。研修当初では見られなかった積極性が出てきています。





3グループに分かれてホームステイです。各家庭にお邪魔しました。ども家庭も温かく生徒を迎え入れてくれました。それにしてもEitoの部屋のcuteなこと。
明日はステイ先の子どもたちと一緒に登校します。また、各家庭の様子を聞きたいと思います。