今日は研修前半の山場、パヤタスのゴミ処分場に見学に行きました。
後の生徒のコメントにもありますが、生まれてきてこれほどの「臭い」を経験したことはありませんでした。ゴミはもちろん、何かの焼ける臭い、排水、そこに加えて食べ物や雨、建材などの生活の臭いが全て混ざり、文章では伝えきれないくらいのものとなっていました。
パヤタスゴミ処分場の周りには、人々が住んでいます。ここは保育所や簡易病院などの機能を持った、「PICO(ピコ)」という協同組合の建物です。PICOは「PAYATAS INTEGRATED COOPERATION」の略語で、地域のニーズを総合的に運営する協同組合です。年間600Pの組合費を支払い、住民たちが運営しています。
グループに分かれて処分場の周りのお宅を訪問しました。当たり前ですが、どこにいても異臭が鼻をつきます。この地域には、5,000人くらいの人々が生活をしており、ほとんどの人がゴミ山で生計をたてています。写真のゴミ山の高さは50mほどあります。ここでは、優れたゴミ処理施設がないため、ゴミを分別せずにパヤタスに運んできます。2000年にゴミ山が崩落して数百人が亡くなる事態が起きて以降、一時閉鎖されていましたが、ゴミの行き場がないためまた再開しています。ちなみに山の上のショベルカーは、ゴミを集めるためではなく、崩れないように固める目的でケソン市が使用しているものです。
家庭訪問後は、それぞれの家の様子を紙に書いて発表しました。ここでわかったことは、ゴミはここに住む人々にとって"必要"であるということです。マニラの田舎では、安定した収入が得られないために、パヤタスに移り住む人がいます。ここでは、毎日ゴミの中から、安いけれどもお金になるものを得ることができるからだそうです。単純に、国が新しいゴミ処理施設を作り、ゴミ山をなくしただけでは、ここの5,000人は収入がゼロになってしまいます。一筋縄では行かない問題が、ここにありました。
昼食後は、近くのフェアトレードの作業場に行きました。ここではお母さんたちがぬいぐるみを作っています。活動の一環として、ゴミ山に頼らずに収入を得るための方策の一つです。生徒たちはお土産を買っていました。そのお金は、目の前の人々のためになります。
パヤタスを後にして、今回の研修を運営しているICANの事務所を訪問しました。ICANの活動理由や、今後の展望、海外で活動を行うために必要なことなどを話していただきました。パヤタスの後で、特に彼らは真剣に聞いていました。自分たちにできることを考えながら。
夕飯前にスーパーに寄りました。息抜きです。ドリアンや、バナナなどのフルーツが売られています。今回の研修では、多くの「差」を学べている気がします。
今日の感想:
Ken.Y:家が狭かった。なぜ日本の家はきれいで、マニラはそうでないのだろう。臭いがきつく、かなり我慢をしていた。パヤタスは気持ちが悪くなる場所だった。
Motoyasu:車から出た瞬間にすごい臭いがした。パヤタスでないと生計がたてられないという話は聞いていて悲しかった。田中さんからの「あなたならこのパヤタスをどうしたいか。」という問いは難しかった。
Masanari:臭いがきついが子どもたちは元気だった。ゴミ山がすごく大きく、これが解決できるのかと落ち込んだ。
Eito:日本のゴミより少し臭いくらいかと思っていたが、想像以上だった。子どもにとってこの場所は良くないと大人は知っているが、引っ越せないという問題がある。最先端のゴミ処理場は必要だが、ここで働く人にとってはどうなのか、難しいが、答えが出ないということと、考えないということは違うので、考えていきたい。
Ken.K:車の扉を開けた瞬間から、ハエも臭いもきつかった。解答を見つけることは難しいが、その糸口をどうにかして見つけていきたい。その後のICAN事務所では、臭いもないしハエもいないし、パヤタスとの違いを実感した。
今日のパヤタス訪問の目的について[ICAN田中さんの話]
問題はいろいろなことが絡み合っているということを知ってほしいと思います。それに対して、いろいろな角度からじっくりと考えてみてください。そこで出てくる葛藤が大切です。パヤタスでは自分との違いを感じたと思いますが、普段見れない光景や生活スタイルの中でも、前向きに変わろうと生きている人がいるということを忘れずにいてください。変わろうとして生きている人々の存在が、いつか事態を好転させていくと信じています。私たちの日常でも悩みや問題があると思いますので、考えてみてください。
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